マジシャンは不思議な演技を見せる他に、「フラリッシュ」と呼ばれる曲芸的な技を披露して観客を楽しませることがあります。片方の手から片方へカードを飛ばす。滝の様にカードを落とす。コインを指の上で転がして見せる、等々です。
昔、加藤英夫氏がダイ・バーノンの教えをベースに語っていらしたことは、「フラリッシュを見せてはならない。一般の観客にとって、カードの曲芸的扱いは「これ見よがし」以外のなにものでもないし、そんなウルトラ器用なことが出来る人に、覚えたカードの一枚ばかり当ててもらっても、なんも嬉しくないし、不思議でもない。」と。
それに、無意識のうちに挑戦的な態度をとっているわけですよねぇ。
そう、能ある鷹はナントヤラ、が大切なんです。
事実、当時の(今の変わらないと思いますが)加藤英夫氏の手指って(失礼ですが)、ぽっちゃりしてて「見るからに器用そうな感じ」ではないんですね。ご本人も仰っていましたが、ごく普通の指なんです。
で、そこから奇跡的な現象を繰り出すので、そのギャップがひとつのスパイスになっているんですね。
不幸にも(笑)僕の指先は「見るからに器用そうな」指なので、せいぜいフラリッシュを控えることを心がけなくては・・・。